この件に関しては、ぼくも、けっこう疑ってたんやけど、やっぱりな…というのが、これ…↓
元航空自衛隊空将なる人物が流した「中国軍機が攻撃態勢」は事実無根と判明した。選挙前とはいえ、ここまでウソをついて許されるのか。しかもそれをマスコミは確認もせず、すべて報道してしまった。毎回国政選挙前に流される中国と北朝鮮の脅威報道。
(↑ひとさまのtweetより)
では、念のため、マスコミがどんな報道をしてたのか…も、見ときましょ…
中国機、空自機に攻撃動作 空自OB指摘、防衛省幹部認める(共同通信:2016/6/28)
元航空自衛隊航空支援集団司令官の織田邦男元空将は28日、インターネットのニュースサイトで、東シナ海上空で中国軍の戦闘機が空自の戦闘機に対し「攻撃動作を仕掛け、空自機が離脱した」とする記事を発表した。詳しい日時などは記されていない。防衛省幹部は、共同通信の取材に大筋で事実関係を認めた。〜
そして、多分、この共同通信の配信を各メディアがそのまま採用して…↓
中国軍 空自機に攻撃動作 空自OB指摘(毎日新聞2016年6月29日)
空自創設以来初めて、実戦によるドッグファイト
元航空自衛隊空将の織田邦男氏が28日、インターネットのニュースサイトに、東シナ海上空で中国軍の戦闘機が空自戦闘機に対し攻撃動作を仕掛け、空自機が自己防御装置を使用して離脱したとする記事を発表した。政府は公表していないが、政府関係者は記事のような事実があったことを認めている。
元航空自衛隊航空支援集団司令官の織田邦男元空将は28日、インターネットのニュースサイトで、東シナ海上空で中国軍の戦闘機が空自の戦闘機に対し「攻撃動作を仕掛け、空自機が離脱した」とする記事を発表した。詳しい日時などは記されていない。防衛省幹部は、共同通信の取材に大筋で事実関係を認めた。〜
このような報道になったと思いますが、毎日新聞は共同通信の配信記事にはなかった、
「空自創設以来初めて、実戦によるドッグファイト」…なんて見出しまで考えて
えらいセンセーショナルな書き方をしてましたわな…
ところが、一転…
中国機攻撃動作 事実無根と否定…日中双方(毎日新聞:2016年6月30日)
元航空自衛隊空将が、東シナ海上空で中国軍の戦闘機が空自戦闘機に対し攻撃動作を仕掛けたと発表したことについて、在日中国大使館の薛剣(せつ・けん)報道官代理は29日の定例会見で、「事実無根だ」と否定した。
また、萩生田光一官房副長官も29日の記者会見で「自衛隊機がスクランブル発進したのは事実だが、中国の戦闘機に攻撃動作をかけられたという事実はない」と否定した。
政府関係者あるいは防衛省幹部がいったんは認めたコトを、いともあっさり否定…って
こんなアホな…というか、こんなデタラメな話があってええのか…?
そんでもこれは「報道の自由」に属する話や、そやかて、
どんなネタをもとにどんな報道をするかは、メディアの自由やし…
そんな言い分もあるかとは思うけど…
なんで安倍さんが首相になると、報道の自由度ランキングが下位に転落するんですか? #自民党に質問
日本の報道の自由度ランキングが低下の一途をたどってるところを見ると、
こんな報道は「報道の自由」の行使の結果…なのではなくて、「報道のデタラメ度」…もっと正確に言うと
「報道の政権忖度度」の話であって、こんなコトをやっとるから日本の報道の自由度が下がんのや…と
その点に関しては、妙に納得した次第であります
で、こういうコトは「メディアの報道」だけの話ではなく…
“事実誤認” 民進が東電と調査委員3人に抗議 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160630/k10010578681000.html … “委員会の調査は、菅氏や枝野氏へのヒアリングを行わないなど、不公平で不十分であるうえ、参議院選挙の前に公表したことは、民進党に対する選挙妨害と批判されてもやむをえないもの”
(↑ひとさまのtweetより)
メディアでない企業や組織が対外的にどんな情報をどんなタイミングで発するのか…ということからも
その「政権忖度度」が測れるわけでありまして、
現在の日本は、メディアのみならず、社会的に影響力のある企業や団体が自民党の味方をして
怪しい(一方的な)情報を流してる…という、なんとも言えん社会になっとる…というお話でありました
(こんなん、「仁義なき戦い」を通り越しとるで…)
※デタラメを広める…なんてことは、もとより許されないのでありますが
都合の悪いことにはダンマリを決め込む…というのも、ウソをつくのとおんなじくらいに悪いことです↓
民進質問状、回答を拒否=萩生田官房副長官【16参院選】(時事通信 6月30日)
萩生田光一官房副長官は30日午前の記者会見で、民進党の岡田克也代表が安倍晋三首相(自民党総裁)へ送った参院選の争点に関する公開質問状について、回答を拒否する考えを明らかにした。萩生田氏は「既に選挙戦が始まっている。候補者を擁立しているのは民進党だけではなく、不公平になる」と理由を説明した。
不公平も何も、現時点で、野党の党首が自民党総裁の安倍ちんに「公開質問状」を出してるのは
民進党だけ…とちゃうのん?
(それなのに、何が「不公平」なのよ…)
菅ちんといい、この官房副長官といい、自民党の幹部が言うてることは「まったく当たらない」ことばっかりで
ぼく、もう、どうしたらええのか、わかりませんわ…
(こんな人たちと「議論」なんかできるとは思えんよな…と、真剣に考えてる、今日この頃…)
※ところで、自民党が自ら「自民党に質問」というハッシュタグまでつくって質問を広く募集しておきながら
集まる質問が「都合の悪いことばっかり聞いてる」から…なのかどうか知らんけど
今まで回答がない…のと対照的に、共産党は「耳の痛い質問」(…と言いつつ、そのほとんどは中傷の類やけど)にも
ちゃんと答えてまして、こんなところにも両党の本質的な違いが如実に出てますね
(興味のある方は、『共産党に質問 まとめ』と、『自民党に質問 まとめ」を比べてみてください)